長崎県工房訪問レポート 中山真氏の新しい工房

皆様  調律師の梅岡です。

今回は長崎県の中山真氏の工房を訪問して参りましたのでご報告を申し上げます。
中山真氏は、長崎県出身の鍵盤楽器技術者で河合楽器製作所に入社後ピアノ製造を経て1980年年代からチェンバロやフォルテピアノ製造の中心メンバーとして長年活動。退職後は浜松楽器博物館所蔵の歴史的鍵盤楽器の修復調律を担当、多くのコンサートや録音を担当されてこられました。2017年に故郷の長崎県大村市のご実家に工房を開設、現在は新しい工房で楽器製造、修復を行うと共に引き続き全国各地でも活動されておられます。
今回はその新しい工房を訪問させて頂きました。
大村市ながら最寄りの駅は諫早駅でして、長崎の玄関口である大村空港にも近いというアクセスが比較的便利なところでした。近くに大型ショッピングモールもあり想像以上に開けた街の少し外れにある工房です。
ご実家の離れにあった倉庫を改造したという工房には、チェンバロ、フォルテピアノ各1台と2台のクラヴィコードが置かれておりました。
チェンバロはルッカース1段のモデルで、河合時代の試作品をご自分で大幅に手を入れ直した楽器との事。デルリンと鳥の羽2種類のツメのジャックを用意されており、すぐに全部交換出来るようにされており、2つの素材の音色、タッチを交互に体験出来たのは非常に貴重な機会でありました。ルッカースのオリジナルのツメの角度で(通常よりも少し角度がついている)弾き易いタッチを作るのが中々難しいとの事でしたが色々な鳥の羽を試されておられるようでした。明瞭で澄んだ音色のルッカースモデルでした。
フォルテピアノはワルターのコピーでこちらも河合時代の楽器を大幅に部品を交換して改良したものだとか。長年多くの楽器の修復や修理を経験していく内に新たなアイデアが沢山出てきたので色々な箇所を変えましたとの事。シャープな音色で反応の良いタッチの楽器でありました。
クラヴィコードは4オクターブの中型と3オクターブ半の小型の2種類を作られたとの事。
最近は19世紀前半のオリジナルのフォルテピアノの修理を工房でされていたそうです。
常時数台の楽器が弾ける状態で置かれているゆったりとして広さの工房でありました。
長年浜松を基点に活躍されていた日本で貴重なチェンバロ・フォルテピアノの技術者が新たな工房をお持ちになって再出発された事は大変嬉しい事であります。
現在は工房での製作や修復が主ながら今まで通り全国どこにでも出張して調整修理を担当いたしますとの事。
また演奏家の方も是非九州にお越しの際は工房にお越しくださいとの事でありました。
 中山真 工房
  長崎県大村市今村町194番地
  メール makoto-n@sky.plala.or.jp
以上、ご報告でした。
 調律師 梅岡 俊彦
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松尾中山180610 (5) (607x640)

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